SaaS連携を行うための6つの手法【管理工数削減および効率化】

リモートワークの普及が進んでいる昨今、多くの企業でSaaSの導入が増えています。SaaSは、サーバーの管理を自社内でする必要がないため、多くのコスト削減につながることがメリットです。

一方で、SaaSの導入が増えることで適切に管理できなくなっている企業も多く見られます。SaaSは、SaaS同士の連携によってより効果的に活用できるため、効率的な管理が必要です。当記事では、SaaSを効率的に管理する方法を解説します。

目次

SaaS連携が必要となってきた背景

SaaS連携は、以下3つの背景から必要となってきています。

  • コア業務のSaaS移行
  • リモートワークの促進
  • データ活用の重要性の高まり

それぞれの背景を解説します。

コア業務のSaaS移行

令和3年の総務省が発表した「情報通信白書」によると、2020年時点において、クラウドサービスを利用する企業の割合が約7割となっており、多くの企業で活用されていることがわかります。

また、多くの企業の基幹システムとして用いられているERPですが、最近ではオンプレ型のERPがSaaS型へのシフトが進んでいます。この「ERPのSaaS化」は、ERPと連携するシステムのSaaS移行を促進し、SaaS連携が求められる一因となっています。

リモートワークの促進

多くの組織において、リモートワークによってSaaSを使う機会が増加しています。SaaSであれば、サービスのセキュリティを業者側が担保してくれるため、VPNを利用することなく、セキュリティの高い状態でシステム利用ができます。

データ活用の重要性の高まり

競合他社との競争に勝ち抜くために、多くの企業がDXを推進しています。そのDXを支える柱の一つが「データ活用」であり、データを活用・連携しやすい基盤としてSaaSが利用されています。APIが利用可能で、多くのシステムや他SaaSと容易に連携できることがその理由です。データ活用の重要性については、下記の記事でも解説しているので是非ご覧ください。

SaaS連携をするための6つの手法

SaaS連携をするためには下記6つの手法があります。

  • 手動連携
  • バッチ連携
  • 自社システムとAPI連携
  • FaaS連携
  • アプリに内包される機能での連携
  • ETL連携

それぞれの手法を解説しましょう。

手動連携

手動連携は該当のシステムからCSVなどのファイルをダウンロードし、連携先にアップロードをする方法です。手作業が発生するため、多くの工数が必要となります。また、多くの場合はダウンロードしたCSVを連携先に合わせて変換処理をしなければならないため、より多くの時間がかかります。ヒューマンエラーが起きやすく、データの信頼性に影響を与える可能性も考えられます。

バッチ連携

バッチ連携は、手動連携をバッチ処理で実現する方法です。手動連携と比べて、連携部分を自動で実施してくれるため作業工数を減らせます。しかし、バッチ部分の作り込みが必要となり、エラー発生時には正しく検知できる仕組みを構築しなければなりません。もし、バッチの失敗を検知できないと、必要なデータを確保できないため、データ活用に大きな影響を与えてしまいます。

自社システムとAPI連携

API連携は、連携先が提供しているURLに対して、必要なパラメータを送ることでデータ連携を可能とする手法です。しかし、自社で持つシステムとSaaSをAPI連携するのはハードルが高いのが実情です。

具体的には、APIの認証方式や規格スキーマの定義などの知識が必要となること、新たにAPI連携を希望する場合にSaaS事業者に都度申請・許可を取らねばならないこと、SaaSによってはAPI連携時に高額な費用が必要となること、そして専門性がないと独自に実装することは難しいのがハードルとなります。

さらに、APIの提供側で仕様変更が発生すると、その都度修正が必要となるため、運用コストも大きく発生します。過去の記事でもAPI連携についてまとめているのでご参考ください。

FaaS連携

FaaS(Function as a Service)は、サーバレスでアプリケーションの開発ができるサービスです。「AWS Lambda」や「Azure Functions」などが代表的なFaaSの例です。

FaaS連携は、データソースとデータ連携先を中継する役割があります。データの取得と加工を実施し、その加工データを連携します。ただし、トランザクション処理なども含めてコーディングをすると、開発コストに加えて仕様変更による修正コストも発生するでしょう。

アプリに内包される機能での連携

SaaSによっては、クラウドサービス同士がAPI連携機能を内包しているケースがあります。外部ツールを利用せずにデータ連携が実施できるため、ユーザーにとっては管理する手間が減り、メリットが大きいでしょう。例えば、クラウドサービス内でSNSと連携する機能は、SaaS側でSNSのAPI機能を実装しています。

ETL連携

ETL連携は「Extract (抽出)、Transform(変換・加工)、Load(格納)」の略で、データ処理における必要な機能を持っています。ETLは、対応するSaaSとすでにAPI連携されており、設定情報のみ入力することで接続が可能です。導入前には、自社で利用しているSaaSがETLで対応しているかどうかを確認しましょう。

SaaS間のデータ連携なら弊社にお任せください

SaaS間のデータ連携にはさまざまな手法がありますが、「複数SaaSを接続する」「接続後のデータ処理まで一括で行う」ことを検討する場合、ETL連携が最も効果的です。当社が提供するクラウドETL「Reckoner」を利用すれば、データ連携基盤の構築を短期間・低コストで実現可能です。

ETLツールは、データの取得・加工・出力を自動化できるため、データの信頼性・作業の効率性が向上し、コスト削減にもつながります。また、多数のデータベースやSaaSアプリケーションとの接続が可能で、シンプルなGUIによりノーコードですべてを完結できることも魅力的です。さらに、フルマネージドサービスでの運用となるため、運用工数がゼロとなります。

現在Reckonerでは無料トライアルを受け付けているため、今後ETLを新たに導入検討する企業はぜひご参考にしていただければ幸いです。

また、ETLツールについて詳しく知りたい、ETLツールの選び方を知りたいという方はこちらの「ETLツールとは?選び方やメリットを解説」をぜひご覧ください。

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